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世界的に増加する高齢者
医療技術の進歩や栄養状態の改善によって、世界の人口は着実に増加しています。
2005年現在、世界の人口は65億人。2050年には89億人となることが予測され、半世紀で4割近く増加することになります。
同時に平均寿命も延びており、日本、韓国、欧米諸国を中心にして、世界的に65歳以上の高齢者の割合は増加する一方です。
高齢化は、いまや世界的な問題になっているといっていいでしょう。
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各国の高齢者(65歳以上)の割合の推移 (1950〜2050)
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超高齢社会を迎える日本
なかでも、日本における高齢者の割合の増加は著しく、1950年には5%であったものが、2000年には17%にも達しました。
さらに、2050年には37%となることが予想され、約3人に1人が高齢者という、世界にも類を見ない超高齢社会を迎えようとしています。
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日本の人口の推移 (1950〜2050)
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厚生労働省 国立社会保障・人口問題研究所
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日本の人口の構成(1930〜2050)
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一方、日本の人口は現在1億2800万人ですが、少子化の進行によって2050年には1億100万人に減少。21世紀の終わりには、現在の半分になると予測されています。
日本は、全体の人口が減るなかで、高齢者の割合が増えていくという、いまだかつてどの国も経験したことのない時代を迎えようとしているのです。
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高齢化社会の課題 心血管疾患を克服して健康寿命を
高齢化社会における最大の課題は、「健康寿命」をいかに伸ばすかということです。
健康寿命とは、「日常生活活動に障害がなく、元気で生産活動をしている期間」のことをいいます。つまり、介護を必要とせずに、どれだけ自立して生活できるかという年数のことです。
そして、その健康寿命を伸ばすための大きなポイントが、心血管疾患の予防です。動脈硬化の進行による心血管疾患(心臓病、脳卒中)を発症してしまうと、寝たきりや認知症(痴呆)の原因にもなり、介護がなくては生活できなくなってしまうからです。
また、心血管疾患は高齢者の死因の3分の1を超え、すでにガンを抜いてトップとなっています。
高齢化社会を迎えた現在、私たちが年をとっても健康に暮らすことができ、そして社会全体が活力を保つためには、心血管疾患の克服が何よりも重要な課題であることが、このようなことからもおわかりになると思います。
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高齢社会と高齢化社会
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「高齢社会」と「高齢化社会」と二つの言い方がありますが、「高齢化社会」とは65歳以上の高齢者が7%以上を占める国を、14%以上の国を「高齢社会」といいます。
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